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「本田安次賞」
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平成20年度「本田安次賞」選考委員会報告[2020/05/23 更新]
第2回本田安次賞は、平成19年度の1年間に刊行された会員の民俗芸能に関する個人の著作物および学会誌「民俗芸能研究」の第43号(19年9月)ならびに第44号(20年3月)所載の論考を対象に行われた。
著作物は自薦または他薦により、論考は自動的に賞の候補となる。著作物は論文集2件、解説書付き音像CD版1件、顕彰記念誌1件、論考は3件で、計7件だった。論文集は数百ページに及ぶ力作、CD版も16枚組という大作で、内容だけでなく、量的にもボリュームのあるものだった。
選考は西角井 正大 を委員長として、入江 宣子、神田 より子、星野 紘、山路 興造、渡辺 伸夫の6委員が当った(五十音順)。選考期間が2ヶ月余で、件数とボリュームに比して短かったので、まず委員長と神田委員(互いの家が近い)が全部を読んだあと、選考期間の関係上、1件ずつ相互に郵送で回していただくことにした。
このことは第3回目以降にも言えることなので、候補著作の提出日が6月末日である限り、事務局の作業上の制約を考慮すると、最も歓迎される事ながら、著作物が大著であったり、複数である場合、さらに夏期で選考委員が長期または複数回に及ぶような研究旅行や学校業務などがあることを考えると、提出が一点ずつでは時間的な支障が生ずることになるかもしれない。今後は2点ずつ提出していただくことを検討した方がよかろう。
選考に当っては、出来るだけ民俗芸能に密着した研究で、新しい視点や掘り下げ方など現代の研究として成果が高いことは勿論のことながら、二次的には今後の研究活動が大いに期待でき、本学会の存立寄与される研究者であること、つまり中堅・若手に対する奨励賞的な意味合いを内在するという基準がとられた。
その結果、大石 泰夫 会員の『芸能の〈伝承現場〉論』(B5版 468頁 平成19年9月14日刊 ひつじ書房)が選ばれ、11月23日、日本青年館での平成20年度民俗芸能学会大会で授賞式が行われ、賞状と賞金が授与された。
内容は大テーマ三編からなり第一編は「芸能の生成」と題して鹿島踊り、蓮華会、三匹獅子舞、岩手県の神楽、盛岡さんさ踊りを例に、第三編は「芸能の民俗誌—伝承の現場とともに—」と題して伊豆半島の三番叟を。特に第三編は著作のほぼ半分を割いていて20年間に及ぶフィールドワークを開陳している。現場の当事者のような眼差しと心が集積している。(文責 西角井正大)
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